【夏の虫図鑑】子どもと探せる!公園や庭にいる虫の名前と捕まえ方(7月・8月)
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- 7月、8月に見つけることができる虫ってどんな虫だろう?
- 夏の公園や森には、どんな虫がいるのか知りたい
- どうやって探して捕まえたらいいのか教えてほしい
7月・8月の夏本番になると、暑さが厳しくなり、虫の鳴き声や飛ぶ姿をよく目にするようになります。そうなると子どもは目に入る虫に興味を持ち、「この虫はなに?」「どうやって捕まえたらいいの?」「カブトムシを捕まえてみたい!」と好奇心が芽生えることも多いでしょう。
しかし、夏の公園や庭、森、水辺にはどんな虫がいて、どこで探せばよいのか悩むママ・パパも少なくありません。
私自身は60年以上虫と触れ合い、子どもや孫と一緒に虫捕りを楽しんできました。
また、NPO法人やこども園での活動を通して、虫の名前や特徴、捕まえ方のコツなど、子どもと楽しめる虫の魅力を伝えています。
この記事では、夏(7月・8月)に身近な公園や庭、森、水辺で見られる虫の名前や特徴、出会いやすい場所、そして捕まえ方のポイントを図鑑のようにわかりやすく紹介します。
これを読むことで、虫に詳しくないママ・パパでも、子どもと安心して楽しく虫捕りを体験できるようになります。夏の虫捕りをもっと楽しくするために、ぜひ参考にしてください。
虫捕りが初めてのご家庭は、こちらの「虫捕り初心者のための服装・持ち物・注意点ガイド」もあわせてご覧ください。
出かける場所で探す 身近な虫たち

お子さんと出かける場所ごとに、どんな虫と出会えるかを紹介します。探しやすさの目安として、初級・中級・上級のレベルも記載しています。
<初級編>公園や庭で見つかる虫
公園や庭で見つかる夏の虫は、モンシロチョウやシジミチョウ、アゲハチョウの仲間、シオカラトンボやアカトンボの仲間、ハチやテントウムシの仲間、そしてセミの仲間など、多彩で身近な虫たちです。子どもと一緒に気軽に虫捕りを楽しめる場所として、最適です。
特にチョウやハチの仲間は、多くの種類が花の蜜を求めて公園の花壇や木々に集まります。夏は花の種類が豊富なため、アゲハチョウの仲間やハチの仲間を見かける機会が多くなります。気温が30℃を超える暑い日には、これらの虫たちが湿った土や水たまりで水分補給をしている様子も観察できます。
また、公園内の樹木が多い場所では、セミの鳴き声が夏の風物詩として響きます。街中の公園では7月にアブラゼミがよく鳴き、木立が多い公園ではニイニイゼミやミンミンゼミの声も聞こえます。近年は地球温暖化の影響で関東地方でもクマゼミの鳴き声が増え、より賑やかな夏を感じられるでしょう。
セミを捕まえる際は、長めの竿がついた虫取り網を使うと捕りやすく、小さな子どもでも安全に楽しめます。
<初級編>草むらや空き地で出会える虫
公園の草むらや空き地では、オンブバッタやショウリョウバッタなどのバッタの仲間、コオロギの仲間、カマキリの仲間、シオカラトンボやアゲハチョウ、シジミチョウの仲間など、夏の虫たちがたくさん見つかります。
緑豊かで植物が茂る草むらや空き地は、親子で虫探しを楽しむのにぴったりな場所です。
7月のうちはバッタやコオロギの多くが翅(はね)のない幼虫ですが、8月中旬になると成虫となり、コオロギは夜になると心地よい鳴き声を響かせます。
また、そんな虫たちを狙うカマキリも草むらに隠れているので、子どもと一緒にじっくり探してみてください。草の間をすばやく動き回る姿は、観察するだけでもワクワクしますよ。
さらに、草むらの上空ではシオカラトンボやウスバキトンボが軽やかに飛び交い、鮮やかなアゲハチョウの仲間が花の周りを優雅に舞う様子も楽しめます。
草むらや空き地で虫探しをする際は、長袖や長ズボンなど虫刺され対策をしっかりして、夏の自然の音や虫たちの姿を存分に楽しんでくださいね。

<中級編>水辺で見かける虫たち
夏本番の7月・8月は、街中の公園の池や小川、田んぼなどさまざまな水辺で虫探しを楽しめる季節です。水辺にはトンボの仲間やアメンボ、そして幻想的な光を放つヘイケボタルなど、子どもと一緒に観察したい魅力的な虫たちがたくさんいます。
まず、水面が静かな公園の池では、シオカラトンボやギンヤンマがよく見られます。水面をスイスイと泳ぐアメンボも、子どもたちに人気の生き物です。涼しい朝や夕方に観察すると、トンボたちが活発に活動する姿をよりよく見ることができます。
一方、流れのあるきれいな小川では、ハグロトンボやオニヤンマなど、より多様なトンボの姿が観察できます。小川の岩陰や流れのゆるやかな場所にはヤゴ(幼虫)が隠れていますので探してみましょう。
田んぼや水路では、アキアカネなどのアカトンボの仲間が飛び交います。特に農薬を使っていない自然豊かな田んぼでは、夜にヘイケボタルの幻想的な光を見るチャンスもあります。ヘイケボタルの観察は夏の夜の特別な体験として、親子での思い出づくりにぴったりです。
水辺の虫捕りは、場所によって見られる虫が違うので、いろいろな水辺を訪れて観察するのも楽しいものです。安全には十分注意して、子どもと一緒に夏の水辺で生き物とふれあう時間を楽しんでくださいね。
<中級編>林や森の中で出会える虫
林や森の中では、カブトムシやクワガタムシの仲間、カナブン、ゴマダラチョウやコムラサキなどのチョウの仲間、そしてスズメバチの仲間など、多様な虫に出会えます。明るい公園とは異なり、林や森は木陰が多く、ひんやりとした空間が広がるため、虫たちにとっても快適なすみかになっています。
特に、クヌギやコナラなど「樹液の出る木」の近くは、虫たちの人気スポット。昼間でも、カブトムシやクワガタムシ、カナブンといった虫たちが集まってきます。さらに、ゴマダラチョウやコムラサキなど、樹液を吸いに来るチョウの仲間の姿も見ることができます。
ただし、スズメバチも同じように樹液を求めてやって来るため、黒っぽい服装は避け、静かに距離をとるなど、安全対策も忘れずに行いましょう。
また、暑い日中には、チョウやトンボたちが林の中に入って休憩していることもあります。葉の裏や枝先にじっと止まっている姿を見つけたら、そっと観察してみましょう。
さらに、松林や杉林などの深い森では、朝や夕方に「ヒグラシ」の鳴き声が聞こえてくることも。「カナカナカナ…」と涼しげに鳴くヒグラシは、夏の林ならではの風情を感じさせてくれます。
<上級編>夜に探してみたい虫たち
セミの仲間、カブトムシやクワガタの仲間、カナブン、カミキリムシの仲間、そして蛾の仲間など、夜だからこそ出会える虫たちがいます。日中とは違った雰囲気の中で、静かに虫を観察する体験は、子どもにとって特別な夏の思い出になるでしょう。
セミの羽化は感動の瞬間
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夜にぜひ見てみたいのが、セミの羽化のシーンです。日が暮れ始める午後6時ごろから、セミの幼虫たちは地中から姿を現し、木に登ってゆっくりと殻を脱いでいきます。羽化が完了するまで約1時間。翅が伸びて色づいていく過程は、まさに自然の神秘。
羽化の最中は、あまり光を当てないこと、そして絶対に触らないこと。
静かに見守りながら、子どもと一緒に“いのちの誕生”を感じてみてください。
灯りやエサに集まる夜行性の虫たち
また、何といってもワクワクするのが、灯りに来る虫や発酵したバナナに集まる虫を観察することです。
夜の森や林でシーツなどの白い布を張って灯りをつけると、カブトムシやクワガタ、カナブン、カミキリムシ、蛾の仲間などが光に引き寄せられて飛んできます。虫たちの活動が活発になるのは、午後7時〜10時ごろが目安です。
また、地方の道の駅や、古い自動販売機・水銀灯の周辺にも虫が集まることがあります。ただし、最近はLEDライトが主流になり、以前ほど虫が集まらなくなりました。
眠っている昼の虫も観察できる
夜は、昼行性のチョウやトンボ、セミなども活動を終えて眠っている時間。草の葉の裏や木の枝先でじっと休んでいる姿を見つけられるかもしれません。
懐中電灯でそっと照らしながら探してみると、昼間には見られない静かな表情の虫たちを観察できます。
夜の虫探しで気をつけたいこと
夜の虫探しでは、安全対策も大切です
- 虫よけ対策(蚊・ブユなど)
- 長袖・長ズボンの着用(草むらや夜露の対策にも)
- 明るめの懐中電灯やヘッドライト
- 足元に注意(滑りやすい道や段差)
- スズメバチの活動時間帯との重なりに注意(特に薄暗い時間)
特に子どもと一緒の場合は、事前の準備とルール決めをしてから出かけましょう。夜の自然はちょっとした探検気分。しっかり準備をすれば、思い出に残る体験ができますよ。
この虫を捕まえたい!虫別の捕まえ方と観察のコツ
「この虫が好き!」「この虫を捕まえたい!」というお子さんの気持ちに応えられるよう、虫ごとの特徴や見つけ方、観察のコツをまとめました。
カブトムシ・カナブン
カブトムシ

項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 6月下旬~8月の夜が狙い目 |
見つけやすい場所・時間帯 | クヌギやコナラの木がある雑木林・夜7時~9時ころ |
捕まえ方のコツ | 樹液の出ている木をライトで静かに照らす/昆虫ゼリーやバナナトラップも効果的 |
観察のポイント | カブトムシのオスは角の大きさを比べてみよう |
安全上の注意 | 暗い雑木林では、昼でも樹液を吸っているが、スズメバチが来るので注意 |
夏の昆虫の王様といえば、やっぱりカブトムシ。子どもたちに大人気で、実際に自分の手で見つけて捕まえた時の喜びは格別です。
活動が活発になるのは6月下旬から8月上旬の夜間。特に雨上がりの蒸し暑い夜は出現率が高くなります。カブトムシはクヌギやコナラの木がある雑木林を好み、夜7時〜9時ごろに、樹液の出る木に集まってくる習性があります。
捕まえるには、樹液が出ている木を懐中電灯でそっと照らして探しましょう。バナナをつぶして焼酎と混ぜた「バナナトラップ」や市販の昆虫ゼリーを木に塗っておくのもおすすめです。あらかじめ仕掛けておいて、後で様子を見に行くのもワクワクする体験になります。
観察するときは、オスの大きなツノの形や長さを見比べたり、メスのツヤのある黒い背中の美しさにも注目してみてください。また、脚で地面をかいたり、羽ばたいたりする様子や、鳴き声のような羽音も楽しい観察ポイントです。
注意したいのは、暗い雑木林にはスズメバチやマムシなどの危険生物がいることです。懐中電灯で足元や頭上をよく照らし、安全を確保しながら探しましょう。また、転倒防止のために長ズボン・運動靴・軍手なども忘れずに。
親子で夜の虫探しに出かけると、夏の自然の息づかいを身近に感じられ、忘れられない思い出になりますよ。
カナブン

項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 6月〜9月の日中 |
見つけやすい場所・時間帯 | 樹液の出ているクヌギやコナラの木のある雑木林/昼間の午前10時〜午後3時頃 |
捕まえ方のコツ | 木の幹をゆっくり探すか、樹液の周りで静かに待つ/飛び立ったら風下に回ると再度見つけやすい |
観察のポイント | 緑がかった光沢のある羽の美しさをじっくり見る/胸部の硬い殻や羽の開閉動作も観察しよう |
安全上の注意 | スズメバチが近くにいることもあるので注意/無理に触らず、優しく扱うこと |
カナブンは、緑色がかった光沢の美しい甲虫で、夏の雑木林でよく見かける人気の虫です。6月から9月にかけて、日中の比較的暖かい時間帯に活発に動き回ります。
カナブンを探すなら、クヌギやコナラなどの樹液の出ている木の幹がおすすめ。昼間の午前10時から午後3時頃に、樹液の周りでじっとしている姿を見つけやすいです。飛び立ってしまった場合は、風下に回って追いかけると再び見つけやすくなります。
捕まえる際は、ゆっくりと木の幹を観察しながら、樹液の周囲で静かに待つのがコツ。カナブンは逃げ足が速いので、無理に追いかけると逃げられてしまいます。落ち着いて行動することが大切です。
観察ポイントは、カナブンの緑がかった金属光沢のある羽根の美しさ。胸部の硬い殻や、羽を開閉する動きも観察すると、カナブンの魅力がより感じられます。
ただし、樹液の周囲にはスズメバチもやって来ることが多いので、近くにスズメバチがいる時は無理に近づかないようにしましょう。カナブンは攻撃性はほとんどありませんが、優しく扱うことが大切です。
夏の自然の中でじっくりカナブンを観察すると、甲虫の美しさや生態に触れられて、子どもたちにも楽しい体験になるでしょう。
トンボ
オニヤンマ

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項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 6月~10月 |
見つけやすい場所・時間帯 | 山地や平地の流れのゆるやかな小川や涼しい林道を飛ぶ・昼間 |
捕まえ方のコツ | 林道や小川などをまっすぐに往復して飛ぶので、同じ場所で待ち構えるのが良い |
観察のポイント | 成熟すると眼が緑色になる。メスは針のような産卵管がある |
安全上の注意 | 水辺の大きな顎でかまれると |
日本最大級のトンボとして知られるオニヤンマは、その堂々とした姿と力強い飛び方がとても印象的です。特に夏から秋にかけての山間部や水辺では、空中を一直線に飛び回る様子をよく目にすることができます。
オニヤンマは、山地や平地の小川や林道をパトロールするように往復して飛ぶ習性があるため、飛行ルートを見つけてその場でじっと待つと、うまく捕まえられる可能性が高まります。動きは素早いですが、同じ場所を繰り返し飛ぶため、タイミングを見極めるのがコツです。
成熟した個体は、眼がエメラルドグリーンのように美しく変化します。また、メスの個体には針のような産卵管があり、細部まで観察すると発見があるでしょう。
ただし、水辺や林道では滑りやすい場所もあるため、安全には十分注意を。また、オニヤンマは大きなあごを持っており、無理に触ろうとすると噛まれることもあるので、慎重に扱うようにしましょう。
ギンヤンマ

項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 4月~10月 |
見つけやすい場所・時間帯 | 水草が多い明るく開けた池・昼間 メスは夕方飛ぶことがある |
捕まえ方のコツ | オスはなわばりを作るので、糸でしばったトンボを振ると寄って来る |
観察のポイント | オスの腹の腰の部分は水色、メスは黄緑色 |
安全上の注意 | 観察に夢中になると池に落ちるので、足元に注意 |
ギンヤンマは、4月頃から秋の終わりまで見られる、日本でもっとも目立つ大型のトンボのひとつです。明るい日中に池の上をすいすいと飛び回る姿は、まるで空の番人のよう。特に、水草が豊富な池ではオスがなわばりをもち、同じコースを何度も行ったり来たりするのが特徴です。
捕まえるなら、この習性を利用して「待ち伏せ」が効果的。トンボを模した模型や、糸でしばった別のトンボをそっと振ると、なわばりを守ろうとして近づいてくることがあります。俊敏な動きなので、少し距離を取って動きを予測しながら網を構えると成功率が上がります。
観察では、体の色の違いに注目してみましょう。オスは腰のあたりが鮮やかな水色、メスは黄緑色で、飛んでいる姿でも見分けられるかもしれません。また、夕方になると、産卵のためにメスが現れることも。水面近くにとまる姿が観察できる貴重な時間帯です。
池のそばでの観察は足元に注意が必要です。夢中になるあまり水辺に落ちないよう、子どもと一緒に探す場合は大人が近くで見守るようにしましょう。
シオカラトンボ

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項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 5月~9月頃まで(地域により前後) |
見つけやすい場所・時間帯 | 田んぼや池の近く、川沿い・草原 日中 |
捕まえ方のコツ | よくとまる場所を見つけ、じっと待って近づくと捕まえやすい |
観察のポイント | オスは淡い青白色、メスや若いオスは黄色っぽい色(ムギワラトンボ) |
安全上の注意 | 水辺に近づく際は滑らないように注意。熱中症対策も忘れずに |
シオカラトンボは、5月頃から夏の終わりにかけてよく見られる身近なトンボです。田んぼのあぜ道や池の周辺、ゆるやかな川沿いなど、水のある場所なら比較的どこでも見つけることができます。晴れた日中に元気よく飛び回り、同じ場所に何度も戻ってとまる習性があります。
捕まえるときは、シオカラトンボがよくとまる石や杭、棒などを見つけて、その近くで静かに待ってみましょう。一度飛んで行っても、しばらくすると同じ場所に戻ってくるので、そのタイミングをねらうのがポイントです。
観察するときは、体の色に注目してみてください。オスは粉を吹いたような淡い青白い体色をしていて、名前の由来にもなっています。一方で、メスや若いオスは黄色っぽく、ムギワラトンボと呼ばれることもあります。色の違いから成長や性別の違いを学ぶことができる、観察にもぴったりのトンボです。
バッタ・コオロギ・カマキリ
ショウリョウバッタ

項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 7月〜9月頃がピーク |
見つけやすい場所・時間帯 | 草むらや空き地、野原・日中の晴れた時間帯 |
捕まえ方のコツ | 草の中に隠れているので、静かに近づき、ゆっくり手を伸ばす |
観察のポイント | 体は黄緑色や褐色で細長く、後ろ足が長くオスは飛ぶ時に「キチキチ」と音を立てる |
安全上の注意 | 草むらは虫や小さなトゲがあることも。長袖・長ズボンで肌を守ろう |
ショウリョウバッタは、夏の草むらや野原でよく見られるバッタの仲間です。特に7月から9月にかけてが活発に活動する時期で、草の間を飛び跳ねたり、葉の上にじっとしている姿を観察できます。体は鮮やかな黄緑色で細長く、特に後ろ足が長いのが特徴です。
見つけやすい場所は、ススキなど背の高い草が多い草むらや空き地です。日中の晴れた時間帯に活発に動き回るので、子どもと一緒に探しやすい虫のひとつです。ただし、草の中に隠れることが多いため、静かに近づいてゆっくり手を伸ばすのが捕まえるコツです。
ショウリョウバッタのオスの鳴き方は「キチキチ」という独特の音で、飛ぶ時にお腹の部分をこすり合わせて出しています。鳴き声を聞きながら探すと見つけやすくなりますよ。
安全面では、草むらには小さなトゲや他の虫がいることもあるため、長袖や長ズボンで肌を守るのがおすすめです。また、虫よけスプレーを使うと快適に観察できます。
オンブバッタ

項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 7月〜10月頃がピーク |
見つけやすい場所・時間帯 | 草むらや庭の草の葉の上・日中の暖かい時間帯 |
捕まえ方のコツ | ゆっくり近づき、手でそっと掴む。ペアでいることが多いので注意 |
観察のポイント | メスに比べるとオスは小さく、メスの背中にオスが乗る姿が特徴的。体は黄緑色〜茶色で小型 |
安全上の注意 | 草むらにはトゲや虫もいるので、長袖や虫よけを使うと安心 |
オンブバッタは、名前の通りオスがメスの背中に“おんぶ”している姿がとても印象的な小型のバッタです。7月から9月にかけて活発に活動しており、草むらや庭の草の葉の上でよく見かけます。体色は黄緑色や茶色っぽいものがあり、自然の草の色にうまく溶け込んでいるため、じっくり観察すると発見できます。
捕まえる際は、ゆっくりと近づき、そっと手で掴むのがコツです。ペアでいることが多いため、触るときは優しく扱いましょう。オンブバッタの最大の特徴は、メスの背中にオスが乗っている独特の姿です。子どもたちにとっては、ほかのバッタとは違う面白い生態として興味深いポイントになるでしょう。
安全面では、草むらには小さなトゲや他の虫もいることが多いので、長袖や虫よけスプレーの使用がおすすめです。また、捕まえた後は優しく扱い、すぐに自然に戻してあげることも大切です。
エンマコオロギ

項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 8月~10月の夕方から夜にかけて |
見つけやすい場所・時間帯 | 草むらや空き地、夜間の地面近くで鳴いている時間帯 |
捕まえ方のコツ | 音のする場所をよく探し、静かに手や網で捕まえる |
観察のポイント | オスの美しい「コロコロリー」という鳴き声に注目。翅の模様や体色も観察しよう |
安全上の注意 | 草むらに潜む小さなトゲや虫に注意。暗い場所での捕獲は懐中電灯を使用し足元に気をつける |
エンマコオロギは、コオロギの仲間では一番大きく、8月から10月にかけて夕方から夜にかけて活発に鳴き声を響かせる虫です。主に草むらや空き地の地面近くで見られ、夜の涼しい時間帯に「リーリー」という澄んだ美しい鳴き声を聞くことができます。
捕まえる際は、鳴き声のする場所をよく探して、静かに手や網で捕まえるのがポイントです。昼間はあまり動かないため、夕方以降に活動的になる時間帯に観察すると良いでしょう。鳴き方もメスを呼ぶ時の優しい鳴き方と、オス同士でけんかする激しい戦い方があるので比べてみてください。
観察するときは、オスの特徴的な鳴き声に注目するとともに、やすりのような模様の美しいオスの翅と、あまり模様のないメスの翅や体色もじっくり見ると面白い発見があります。鳴き声は虫好きな子どもたちの興味を引きつけやすく、自然の中での音の楽しみ方も学べます。
安全面では、草むらには小さなトゲや他の虫がいる場合があるので、長袖を着用し、暗い場所での捕獲は懐中電灯を使いながら足元に十分注意してください。夜間の安全対策をしっかりと行いながら、夏から秋の夜の自然を楽しみましょう。
オオカマキリ

項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 7月~9月の昼間 |
見つけやすい場所・時間帯 | 草むらや庭の低い枝、日当たりの良い場所の昼間 |
捕まえ方のコツ | ゆっくり近づき、手や網で捕まえる。逃げられやすいので慎重に |
観察のポイント | 前脚の鋭いカマに注目。動きがゆっくりで観察しやすい オオカマキリのカマの付け根は黄色、似ているチョウセンカマキリはオレンジ色です。 |
安全上の注意 | 捕まえる際は強く握らず、刺激しすぎないように注意。鋭い前脚に気をつける |
オオカマキリは、7月から9月にかけて昼間に活発に活動する大型のカマキリです。草むらや庭の低い枝、日当たりの良い場所で見つかることが多く、動きは比較的ゆっくりしているため、観察しやすい虫の一つです。
捕まえる時は、ゆっくりと慎重に近づき、手や網で優しく捕まえましょう。手で捕まえる時は、カマの付け根を抑えると良いでしょう。逃げることもあるため、焦らず落ち着いて行動することが大切です。前脚の鋭いカマは特徴的で、虫好きの子どもたちも興味津々になるポイントです。
観察の際は、カマの形や動きをじっくりと見ると、オオカマキリの特徴がよくわかります。また、ゆっくりとした動きは子どもにも扱いやすく、親子で観察するのに向いています。
安全面では、カマキリの前脚は鋭いため、捕まえる時に強く握ったり刺激しすぎると、挟まれることがあります。優しく扱い、無理に暴れさせないよう注意しましょう。子どもが扱う場合は、大人が見守りながら安全に観察してください。
チョウ
ナミアゲハ

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項目 | 内容 |
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活発な時期 | 5月~9月の日中 |
見つけやすい場所・時間帯 | 庭や公園の花の多い場所、特に午前中から午後の早い時間 |
捕まえ方のコツ | 花にとまっている時にゆっくり近づき、網でそっと捕まえる |
観察のポイント | 翅の黒い斑点や尾状突起、羽ばたきの優雅さに注目 |
安全上の注意 | 優しく扱い、翅を傷つけないよう注意。刺激すると逃げるので無理に触らない |
ナミアゲハは、5月から9月にかけて日中に活発に飛び回る美しいチョウの仲間です。庭や公園など花の多い場所でよく見かけられ、特に午前中から午後の早い時間帯に観察しやすいです。
捕まえるときは、花にとまっているところにゆっくりと近づき、網を使ってすくうようにそっと捕まえましょう。夏の暑い時は、水たまりに水を飲みに来るのでその時もねらい目です。ナミアゲハは敏感なので、急に動くとすぐに飛び去ってしまいます。焦らず、静かに接近することがポイントです。
観察の際は、翅にある黒い斑点や尾状の突起、そして優雅に羽ばたく様子に注目すると、ナミアゲハの魅力をより感じられます。子どもたちにも人気の高いチョウで、色彩の美しさを楽しむことができます。
ミカンやレモンなど柑橘系の木があれば、葉に幼虫がついていることがあるので探してみましょう。
安全面では、翅はとても繊細なので、強く触ったり傷つけたりしないように注意が必要です。刺激しすぎると逃げてしまうため、無理に触ろうとせず、そっと見守ることが大切です。
ミヤマカラスアゲハ

項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 5月〜8月 |
見つけやすい場所・時間帯 | 高原や山地の山道。林道/午前中〜午後早め |
捕まえ方のコツ | 花にとまって蜜を吸っているときや水たまりで水を吸っている時がねらい目。静かに近づいて網でそっと捕まえる |
観察のポイント | 5月頃見られる春型は、7~8月に見られる夏型よりも小さく色が鮮やかです。オスとメスの違いも見てみよう |
安全上の注意 | 翅が傷つきやすいので、やさしく扱うこと。ネットの中で暴れないよう注意 |
ミヤマカラスアゲハは、日本でとても美しいとされるアゲハチョウで、光沢のある緑色と赤いもんが特徴的です。春型は5月頃、夏型は8頃、ヤマユリの花に訪れたり、林道の水たまりに吸水に集まります。
日当たりの良い林道でよく飛んでおり、午前中から午後の早い時間帯が観察におすすめです。水たまりで集団で水を飲む時や蜜を吸うために花にとまっているタイミングが、捕まえるチャンスです。急に近づくと逃げてしまうので、静かにゆっくり網を構えて近づきましょう。
観察する際は、翅の模様の美しさに注目してみてください。似た仲間のカラスアゲハと、またオスとメスで色や模様が違ます。昆虫図鑑を使って見比べてみると、さらに楽しくなります。
ただし、翅はとても繊細です。捕まえた後に観察する際は、翅に触れたり、ネットの中で暴れさせたりしないよう、優しく扱いましょう。虫を大切にする気持ちを育むチャンスにもなります。
モンシロチョウ

項目 | 内容 |
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活発な時期 | 3月〜11月(特に4月〜6月、9月〜10月が多い) |
見つけやすい場所・時間帯 | 日当たりの良い畑、公園、空き地など/午前10時〜午後3時ごろ |
捕まえ方のコツ | 花にとまっているときにゆっくり近づいて網をかぶせるのが成功率アップ |
観察のポイント | 翅の白さ、黒い斑点の数を観察。オスとメスで模様が異なる |
安全上の注意 | 翅が繊細なので、無理に持たずに観察し、すぐに逃がしてあげること |
モンシロチョウは、日本の春や秋を代表する身近なチョウのひとつです。白い翅に黒い斑点が特徴で、公園や畑、住宅街の花壇などでもよく見かけます。活動期間は3月から11月と長く、特に暖かい春や秋に多く飛んでいます。
日当たりのよい場所で花の蜜を吸っている姿を見かけたら、捕まえるチャンスです。モンシロチョウは比較的ゆっくり飛ぶので、小さなお子さんでも捕まえやすい種類です。花にとまっているときに網をすくうようにそっとかぶせると成功しやすいでしょう。
観察するときは、翅の色の違いや斑点の数にも注目してみてください。オスは黒い斑点が1つ、メスは2つあるのが見分けるポイントです。翅の裏側がやや黄色っぽいのも特徴です。
ただし、モンシロチョウの翅はとても薄くて壊れやすいため、強く触ったり長時間つかまえたままにしないようにしましょう。観察が終わったら、できるだけ早く自然に戻してあげてください。
セミ・ホタル
アブラゼミ

項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 7月中旬〜8月下旬 |
見つけやすい場所・時間帯 | 公園や街路樹、学校の木など/朝〜夕方(特に朝がねらい目) |
捕まえ方のコツ | 木にとまって鳴いているところを背後からそっと近づいて網で捕まえる |
観察のポイント | 翅が茶色く、体はがっしりしている。鳴き声は「ジリジリジリ…」と濁った音 |
安全上の注意 | 木に登るときは転倒に注意。抜け殻や羽化中の個体はそっと見守ろう |
アブラゼミは、関東地方の夏を代表するセミのひとつ。茶色い翅と力強い「ジリジリジリ…」という鳴き声が特徴で、街中の公園や学校、庭木など、意外と身近な場所で見つけることができます。
活動のピークは7月中旬から8月下旬ごろ。朝の涼しい時間帯に元気に鳴いている姿がよく見られるので、セミを探すなら午前中がねらい目です。木の幹にとまっているときは、気配に敏感なので、背後から静かに近づいて虫網で捕まえましょう。
観察では、茶色い翅やずんぐりした体つきをよく見ると、他のセミとの違いがわかります。また、オスが鳴く様子や、針のような口を木にさして樹液を吸っている姿も興味深いポイントです。
ただし、木に登ったり手を伸ばしたりするときは、転倒やケガに注意が必要です。抜け殻や羽化中の個体を見つけたときは、触らずにそっと観察しましょう。セミにとっても大切な瞬間なので、優しく見守ってあげることが大切です。
クマゼミ
項目 | 内容 |
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活発な時期 | 7月中旬〜8月下旬 |
見つけやすい場所・時間帯 | おもに神奈川県よりも南の地方の都市部の街路樹、公園、学校の木など/朝〜午前中が活動のピーク |
捕まえ方のコツ | 鳴いている個体の背後からそっと近づき、勢いよく虫網をかぶせる |
観察のポイント | 透明な翅と黒く光る大きな体、「シャワシャワ…」と大音量の鳴き声が特徴 |
安全上の注意 | 鳴き声が大きいため、耳元で鳴かれると驚くことがある/樹上での捕獲は足元に注意 |
クマゼミは、関西地方の都市部でもよく見かけるセミですが、地球温暖化や木の移植などにより、現在では関東地方でも見られるようになりました。黒く光る大きな体と、ガラスのように透き通った翅が特徴で、「シャワシャワ…」という非常に大きな鳴き声は、日本で一番うるさいセミと言われています。
活動時期は7月中旬から8月下旬。朝の時間帯、とくに午前中の早い時間に活発に鳴くことが多いため、朝の散歩や公園遊びのついでに探すのがおすすめです。街路樹や学校、公園の木など、比較的人が多い場所でも見つかりやすいのがポイントです。
捕まえる際は、鳴き声をたよりに木を探し、セミがとまっているのを見つけたら、背後からそっと近づいて、一気に虫網で捕らえましょう。クマゼミは鳴き終わるとほかの木にすばやく飛び立つので、タイミングと集中力がカギになります。
観察では、クマゼミの透明な翅と黒い体のコントラストや、ほかのセミと比べて圧倒的に大きな鳴き声の違いに注目してみましょう。オスだけが鳴くという点にも着目すると、セミの生態への理解も深まります。
注意点としては、セミの大音量の鳴き声に驚いて手を離してしまったり、木に登って落ちてしまったりすることがあります。安全な足場を確保し、無理のない範囲で楽しんでくださいね。
ミンミンゼミ

項目 | 内容 |
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活発な時期 | 7月中旬〜9月上旬 |
見つけやすい場所・時間帯 | 明るい林、公園、住宅街の街路樹/朝から午後にかけて |
捕まえ方のコツ | 鳴き声を手がかりに木を探し、背後からそっと近づいて網で素早く捕まえる |
観察のポイント | 翅に緑色の筋がある/「ミーンミンミン…」という特徴的な鳴き声に注目 |
安全上の注意 | 鳴き声が大きく驚くことがある/虫網を振るときは周囲に人がいないか確認を |
ミンミンゼミは、その名の通り「ミーンミンミンミン…」というリズミカルな鳴き声で知られる関東地方の平地では代表的なセミです。セミの中でも比較的よく目立つ存在で、翅に入った緑色のスジ模様も特徴的。クマゼミほどの迫力はないものの、その涼しげな鳴き声は夏の風物詩の一つです。
活動が盛んなのは7月中旬〜9月上旬。朝から午後にかけて元気に鳴いています。見つけやすい場所は、公園や街路樹、神社やお寺の境内などの明るい林や木が多い場所です。
ミンミンゼミを捕まえるときは、まず鳴き声をたよりに木を探してみましょう。ミンミンゼミも鳴き終わるとほかの木にすばやく飛び立つので、背後から静かに近づき、虫網を素早くかぶせるのがコツです。捕まえたら、翅の模様や体の色などをじっくり観察してみてください。
オスが鳴いてメスを呼ぶため、鳴き声が聞こえる=メスがいるというヒントにもなります。また、翅の緑色の筋模様や、全体的な体のつくりは、他のセミと比べても美しく観察しがいがあります。
注意点としては、セミの鳴き声は近くで聞くとかなり大きく、特に小さなお子さんが驚くこともあります。虫網を使う際は、周囲の人や木の枝などに気をつけて、安全に楽しみましょう。
ツクツクボウシ
項目 | 内容 |
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活発な時期 | 8月中旬〜9月上旬 |
見つけやすい場所・時間帯 | 林や公園、街路樹などの木の上部/午前〜午後の比較的涼しい時間帯 |
捕まえ方のコツ | 高い位置にいることが多いので、長い虫網を使って音を頼りに探す |
観察のポイント | 「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ…」という特徴的な鳴き声に注目 |
安全上の注意 | 高い木に登らない/捕まえるときは足場や周囲に注意して行動する |
ツクツクボウシは、夏の終わりを告げるセミとして知られています。8月中旬から9月初めごろになると、公園や林の中で「ツクツクボーシ、ツクツクボーシ…」という独特な鳴き声が聞こえてくるようになります。
ツクツクボウシは、他のセミよりもやや小柄で体もスリム。木の高い場所にとまることが多く、見つけるには鳴き声がする木をじっくり観察するのがポイントです。活動するのは、午前中〜午後の暑さがやわらぐ時間帯が中心です。
捕まえるには、長めの虫網を使うと便利です。声のする方向をよく聞き取り、そっと近づいて木の上部を探してみましょう。葉の影や枝の先にじっととまっていることも多いので、ゆっくり網を差し出すようにすると捕まえやすくなります。
観察する際は、羽の模様や鳴き方に注目してみてください。ほかのセミに比べてやや甲高く、リズミカルな鳴き方をするので、種類の違いも感じやすいでしょう。
注意点としては、木の高い場所にとまっていることが多いので、無理に木に登ったり、高い場所に身を乗り出すのは危険です。虫網の長さや足場に気をつけて、安全第一で観察・採集を楽しんでください。
ヘイケボタル
項目 | 内容 |
---|---|
活発な時期 | 6月中旬〜8月上旬 |
見つけやすい場所・時間帯 | 農薬の少ない田んぼや湿地、清流近く/午後7時半〜9時ごろが見頃 |
捕まえ方のコツ | 強い光を避け、そっと手を近づけると指にとまることもある |
観察のポイント | やわらかな黄緑色の光が点滅する様子や、飛び方のリズムに注目 |
安全上の注意 | 水辺での転倒や足元に注意/静かに観察してホタルを驚かせないようにする |
夏の夜、田んぼや川辺をやさしい光で彩ってくれるヘイケボタルは、日本の夏を代表する風物詩です。活動のピークは6月中旬〜8月上旬で、特に梅雨明け頃から7月中旬は観察のチャンスが多くなります。
ヘイケボタルがよく見られるのは、農薬の少ない田んぼや湿地帯、清流沿いの草むらなど。夜7時半〜9時ごろに活動が活発になり、草の上や空中をゆらゆらと光りながら飛びます。街の明かりから離れた、暗めの場所を選ぶとより多く出会えます。
捕まえるときは、懐中電灯などの強い光を直接当てないように注意しましょう。ホタルは繊細な昆虫なので、光に驚いて飛び去ったり、弱ってしまうこともあります。光が近づいてきたら、そっと手を差し出すと、ふわっととまってくれることも。幼虫はカワニナという巻貝を食べますが、成虫は水しか飲まないので、洗い髪に止まってくれることもあります。とても静かな動きなので、お子さんと一緒に「そーっと観察」することが大切です。
観察のポイントは、ヘイケボタル特有の「ふんわり点滅する光」。ゲンジボタルより小さく、点滅のテンポも早めですが、光が消えても飛び続ける姿がとても幻想的です。水辺を背景に、蛍の光がぽつぽつと浮かぶ光景は、夏ならではの贅沢な自然体験といえるでしょう。
安全面では、水辺での転倒や虫刺されに注意が必要です。長靴や虫よけ対策、懐中電灯(赤セロハンを貼るとやさしい光になります)などの準備をして、親子で静かな夏の夜を楽しんでくださいね。
虫探しをもっと楽しくする道具と工夫
お子さんと一緒に虫探しをするなら、道具の選び方も大切です。ここでは、あると便利な道具や虫が苦手な人でも楽しめる工夫を紹介します。
虫取り網や虫かごの選び方
虫を見つけても、うまく捕まえられなければ観察できませんよね。
楽しく・安全に虫探しをするためには、子どもに合った道具選びがとても大切です。
虫取り網は「軽くて、持ちやすく、伸びる」ものを!
はじめての虫取りには、軽くて扱いやすい網がおすすめです。柄が伸縮するタイプなら、高い木の上や水辺など、さまざまな場所の虫にも対応できます。
さらに網の部分は、深くてやわらかい素材を選ぶと、虫が逃げにくく・傷つきにくいので安心です。
虫かごは「通気性」と「安全性」がポイント!
虫を入れて観察する虫かご(昆虫ケース)は、通気性がよく、フタがしっかり閉まるものを選びましょう。ひもがついていて肩からぶら下げられるタイプがお勧めです。
また、小さな虫を入れる場合は、隙間から逃げ出さない構造になっているかも忘れずにチェックしてくださいね。
100円ショップの道具でも大丈夫!
「まだ本格的な道具は早いかな…?」と感じる方も大丈夫。100円ショップの虫取り網や虫かごでも、十分に虫取りを楽しめます。まずは手軽に始めて、お子さんの興味が深まってきたら、少しずつ道具をステップアップしていくのも良い方法です。
項目 | 内容 |
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虫取り網の選び方 | 軽くて持ちやすく、伸縮できるタイプがおすすめ |
網の素材 | 深くてやわらかい網が◎(虫を傷つけにくい) |
虫かごの選び方 | 通気性と安全性をチェック。持ち運びやすさも大切 |
小さな虫を入れる場合 | 隙間から逃げ出さないか構造を確認 |
手軽なスタート | 100円ショップの道具でもOK!試してみてから本格装備へ |
観察に便利な図鑑とケース
虫を捕まえたあとは、じっくり観察してみましょう。名前や特徴がわかると、子どもたちの好奇心がぐんと高まります。そんなときに役立つのが「図鑑」と「観察ケース」です。
その場で調べられる図鑑が便利!
外で虫を見つけたときに、「この虫、なんていう名前?」「どんな特徴があるの?」と疑問に思ったら、すぐに調べられる図鑑があると便利です。
持ち運びやすいポケットサイズの図鑑や、写真が豊富な子ども向け図鑑が特におすすめ。スマホのカメラで写真を撮って、あとでじっくり見返して調べるのも良いですね。
観察ケースで虫の動きをじっくり観察!
虫を一時的に入れて観察できる小さな観察ケース(ルーペ付きタイプもあり)は、虫の形や動きを間近で見るのにぴったりです。虫かごよりも手元で見やすく、安全に観察できるので、小さな子にも人気。観察が終わったら、やさしく元の場所に返してあげましょう。
虫が苦手な人も安心して関われるグッズ
虫探しは楽しい体験ですが、虫が苦手な方には少し不安を感じることもありますよね。そんな方も無理なく参加できるよう、触らずに観察できる道具や安心して使えるグッズ、虫を身近に感じられる工夫を紹介します。
触らずに観察できる道具を使おう
虫取りピンセットや観察用トングがあると、虫に直接触れずに安全に捕まえられます。小さな虫や手が届きにくい場所の虫も扱いやすく、怖さを和らげる助けになります。
安心して使える虫かごの選び方
虫かごは中の虫がよく見えて、虫が逃げないようにしっかり蓋が閉まるものがおすすめです。透明度が高いものなら近くでじっくり観察でき、苦手意識のある方でも安心して使えます。持ち運びに便利な取っ手付きタイプも人気です。
虫図鑑や観察補助グッズで興味を広げよう
写真やイラストが豊富な図鑑やアプリを活用すると、虫の名前や特徴を知れて興味がわきます。知識が増えると虫への苦手意識が軽くなり、観察がもっと楽しくなりますよ。
服装や虫よけの工夫で快適に
長袖や長ズボン、手袋など肌の露出を減らす服装にすると虫刺されの心配が減ります。虫よけスプレーを上手に使い、快適な虫探しを楽しみましょう。
夏の虫との出会いが、子どもの心を育てる

虫取りや観察は、ただの遊びではありません。
小さな命と向き合うことで、子どもたちは「驚き」「発見」「やさしさ」を自然と身につけていきます。
「あ、こんな虫がいた!」「どうやって捕まえるの?」「じっとしてると動くね」
そんなひとつひとつの体験が、好奇心を育て、命を大切に思う気持ちにつながっていきます。
もちろん、最初からうまくいかなくても大丈夫です。
大人も子どもも一緒に「はじめの一歩」を楽しんでみてくださいね。
この夏、小さな虫たちとの出会いが、きっと特別な思い出になるはずです。