子どもと虫捕りを楽しむには!?必要な持ち物や服装、注意点を紹介

- 子どもが虫捕りとしたいと言っているが何を用意すればいいの?
- 虫捕りをする時の服装はどんなものがいい?
- 虫捕りをする時の注意点を知りたい
子どもが小さいうちはダンゴムシを触ったり、てんとう虫を見つけたりと動きが遅く小さい虫に興味を持つことが多いです。しかし、4歳ぐらいになるとトンボやチョウ、セミなど大きくて動きが速い虫を自分で捕まえたいという好奇心が芽生え始めます。
虫捕りをすることが少なかったパパ、ママは、子どもに「虫捕りをしたい!」と言われても虫捕り網や虫かごのほか、何を用意すれば良いかわからないのではないでしょうか。
NPOやこども園で開催する親子向けの虫に関する教室を行う際にも冒頭のような質問をパパ、ママから多くいただきます。
そこでこの記事では、虫捕りに必要な道具や持ち物のほか、虫捕りをする時の服装や注意点も含めて紹介をします。
この記事を読むことで、虫捕りの経験が少ないパパ、ママでも必要なものが分かり、安心して子どもに虫捕りを体験させることができます。
自身の65年の虫捕りの経験とこれまでの虫に関する教室を通して感じた子どもの様子を基に日頃から頂く質問に対する回答をまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。
虫捕りに必要な道具
虫捕り網

虫捕りをする上でなくてはならないものは「虫捕り網」です。
虫捕り網があれば、飛んでいるトンボやチョウ、高い木に止まっているカブトムシやセミを捕まえることができ、近づくと逃げてしまうバッタや素手で捕まえることがちょっと怖いカマキリなどを一定の距離を保ちながら捕まえることができます。
使用する網は、網の口径や竿の長さ、 網の深さ、持ち運びやすさなど、使い道に合った網を選ぶと良いでしょう。
うちの子どもの場合、4歳までは100円均一で購入できる小さくて軽いものを使用し、身体が大きくなってきた5歳からは、口径が大きく、伸縮性があるものを使っています。
虫かご

虫かごを用意しておくことで、その場で観察できるほか、「家で飼いたい。標本にしたい」という場合は持ち帰ることができます。
中が見えるプラスチック製の飼育ケース型が観察しやすく、ひもがついていて肩からぶら下げられるタイプだと、両手で網を振ることができます。
また、虫捕りに夢中で転倒してしまう子どもも多くいますが、虫かごを肩からぶら下げることで、両手を自由にでき、転倒時の大怪我のリスクを下げることができます。
虫捕りに必要な持ち物
虫よけスプレー
虫捕りを行う際は、虫除けスプレーと万が一虫に刺されてしまった時のために「ムヒ」などの虫刺され用塗り薬を用意しましょう。
大人は多少の虫刺されを我慢できたとしても、子どもは刺されてしまうとかゆみを訴え、虫捕りどころではなくなってしまいます。
我が家でも蚊に刺された子どもは、とびひになるほど掻いていました。
虫除けは蚊取り線香を始め、パウダータイプやスプレータイプがあり、私はスプレータイプをよく利用していますが、最近ではアロマオイルの虫除けも存在します。

タオル

虫捕りのシーズンは気温が高いため、タオルは忘れずに用意しましょう。
虫を探し回るとたくさん汗をかくため、サッと汗を拭くことができるように、首に巻いておくと便利です。
飲み物
子どもとのお出かけでは必需品ですが、飲み物の用意も忘れてはいけません。
夏の暑い日に外で虫捕りをしていると熱中症になるリスクもあります。
移動の合間や虫を捕まえた後など、子どもの中でひと段落したタイミングで都度水分補給を必ず行うようにしましょう。
図鑑

捕まえた虫は一体何なのか。
図鑑があれば子どもの疑問をすぐに解決することができます。
虫捕りの際は、画像のような持ち運びに便利なハンディタイプの図鑑を用意しておけば、その場で調べることができ、子どもの好奇心を一層満たせます。
懐中電灯
夜間採集はもちろん、日中の虫捕りでも懐中電灯があると良いでしょう。
真夏の日中でも、雑木林に入ると日差しが遮られて虫を見つけることが難しいことがあります。
懐中電灯を使って足元や木の上の樹液が出ているところを照らすことで、虫の発見率アップ。
クワガタやカブトムシなど子どもたちが大好きな昆虫を捕まえることができるかもしれません。
子ども心
子どもと虫捕りを行う際に大切になる持ち物。それは「子ども心です」。
虫捕りに夢中になる子どもと同じ目線・気持ちで時間を過ごすことで、子どもへの共感が増えて子どもの自己肯定感の上昇につながります。
虫が好きで子どもの頃に虫捕りをしていた親はぜひ子どもの頃に戻った気持ちで。また虫が嫌いなパパさん・ママさんは自分が子どもの頃に夢中になっていたもので遊んでいた時のワクワクを思い出しながら虫捕りの時間は子どもと向き合ってください。
服装
帽子
虫捕りをする際は帽子を被りましょう。
帽子を被ることで頭皮への直射日光を遮ることができることに加えて頭皮の汗を吸収してくれるため、汗が垂れてくる嫌悪感を軽減してくれます。
長袖の服と長ズボン
虫捕りの最盛期は気温が高い時期ですが、長袖・長ズボンを着用しましょう。
肌の露出を減らすことで、虫刺されの防止、草や木の枝による切り傷を防止できます。
薄手の洋服の場合、長袖を着用していても服の上から刺されることがあるため、薄手のものは避けましょう。
また、服の色についても黒や紺などの濃い色は虫が寄ってくることが多いと言われています。ですから虫捕りの際は、白やベージュなど薄い色の服を着ていくと良いでしょう。
そして靴下もくるぶしまでのものではなく、足首を隠せる長いタイプのものだとより肌の露出を減らすことができます。

虫捕りをしていると足首を刺されることが意外と多いです
着替えも複数枚用意しよう
着替えを複数枚用意しておくと安心です。
汗をそのままにしておくと肌着が汗を吸収し、涼しい部屋や車内に戻ると身体が冷えて体調を崩す可能性があります。また、虫捕りに夢中で洋服が汚れることもしばしば。靴下も水たまりに入ったり、土や砂で汚れることが多いため、忘れず用意しましょう。
私の場合は、最低限の着替えとして、長袖のシャツ、長ズボン(半ズボン)、交換用肌着、靴下を用意し、加えて汚れた時の交換用シャツ・ズボン・肌着を追加で用意しています。
- 出発時
半袖シャツ・長ズボン - 虫捕り中
長袖のシャツ・長ズボン - 虫捕り後
半袖シャツ・長ズボン(半ズボン)・交換した肌着・靴下
靴は履き慣れたスニーカーか長靴
靴は履き慣れているスニーカーまたは雨の翌日や水辺の近くにいく際は長靴を履いて行きましょう。
虫捕りは虫を探すために多く歩きますが、雑木林や森の場合歩道が整備されておらず、足への負担がいつも以上に大きいです。履き慣れていない靴だと転倒し、思わぬケガや事故に繋がります。
また、水辺にいく際は気をつけていても気づいたら子どもが池や水たまりに足を突っ込んでいることがよくあります。
トンボを捕まえに水辺にいく際などは長靴を履いていくと「濡れた靴で帰る」ということを防ぐことができます。
手袋
軍手など汚れても良い手袋があるとまた違った種類の虫を見つけることができます。
手袋をすることで、土を掘る際に爪の中に泥が入ることや爪に土が入ることを防ぐことができるからです。
雑木林には丸太が転がっていますが、ひっくり返すとこちらにもカブトムシやカナブンの幼虫など地中の虫に出会うことができ、冬には木を分解していくと冬眠中のクワガタやコメツキムシの幼虫、時にはスズメバチの女王蜂を発見することもあります。
その日の虫捕りスケジュールにもよりますが、手の怪我を防止するため、手袋はリュックに入れておくと良いでしょう。
注意点
子どもから目を離さない
虫捕りをする際は子どもがどこにいるのかを必ず意識してください。
虫捕りをしていると、子どもはもちろん、大人も虫探しに夢中になります。
「虫を追いかけていたら我が子があんなに遠くにいた」ということもしばしばあるのではないでしょうか。
理想は子どもと一緒に行動すること。大人が虫を追いかける場合は子どもに「一緒に行こう」の一言を忘れないようにしましょう。
水分補給と休憩を適宜取る
真夏に虫捕りを行う際は、必ず適宜水分補給と休憩を取るようにしましょう。
こちらも虫捕りに夢中になるとどうしても忘れがちになってしまいますよね。
子どもは大人の想像以上に活動し、汗をたくさんかいて体内の水分を放出します。
1匹の虫を捕まえる。逃げられる。などひと段落するたびに「お茶タイムでーす!」と水分補給と休憩を促すようにしましょう。
知らない虫には触らない
「知らない虫に触らない」ことは虫捕りを行う上で大切な心構えの一つです。
虫たちは我が身を守るために毛虫は毒針を持っていたり、人体に有害な分泌液を出す虫もいます。
子どもは様々なものに触れて成長していく生き物ですが、触ってはいけない虫がいることを伝えてから虫捕りを行うようにしてください。
また、虫捕りの際は、虫以外にも土や葉っぱ、木など様々なものに子どもは触れます。
終了した時は必ず手を洗い、清潔にするようにしてください。
気温が高い昼間は避ける
春から秋は気温が高いので、昼間の虫捕りは避けるようにしましょう。
日中は気温が高いため、大人も子どもも外で活動をすると熱中症になる危険性があります。
虫捕りをする場合は、1日の中で気温が下がる朝または夕方、夜に行うようにしましょう。
人間も暑さに弱いですが、実は虫たちも変温動物(気温により体温が変化する動物)のため、寒さはもちろん暑さにも弱いのです。
虫たちが動きやすい気温は20℃〜30℃と言われていますので、日中よりも朝や夕方の方が、虫も活発に飛び回っているため捕まえる確率が高くなるのです。

夕方は蚊が多くいるので、早朝の虫捕りがオススメです
ルールを守って行う
虫捕りをする場合は、その場所のルールをしっかり守るようにしましょう。
公園では花壇の中に入らない。立ち入り禁止エリアに入らない。家の近くであれば人の家の敷地に入らない。などです。
公園によっては公園条例により「動植物の採取は禁止」となっている所もあります。
私がよく行く水元公園も東京都公園条例第16条で、「植物を採集や鳥獣魚貝の類を捕獲は禁止」となっていますが、家族で行う昆虫採集(プロによる虫の販売目的ではないもの)は「容認」とのことでした。
普段と違う場所で虫捕りをする場合は、事前に虫捕りが可能なのか。立ち入りが禁止されているところはあるのかを調べてから向かうようにしてください。
まとめ
以上、虫捕りに必要な持ち物や服装、注意点について紹介をしました。
虫捕りを通じて子どもは身体的にも精神的にも多くのことを学び、成長します。

子どもが興味を持った虫捕りを目一杯体験させてあげるために、また安心・安全に行うためにぜひ参考にしてください。
子どもに虫捕りを体験させたいけど、自分自身が苦手というパパ・ママももちろんいます。
苦手なことを無理して好きになる必要はありません。
子どもの気持ちは尊重しつつ、虫とは適度な距離感を保ちながら見守るようにしましょう。