標本にする?庭に埋める?飼っていた虫が死んでしまった際の処理方法

- 子どもが飼っている虫が死んでしまったが、どうすればいい?
- ゴミとして捨てると子どもがかわいそう
家で虫を飼っていると必ず直面する問題は「死んでしまった虫をどうするか」です。
そのまま放置しておくと死んだ虫が腐敗したり、ダニやハエなど感染症の原因にもなる不衛生害虫が発生したりします。
かといって子どもの気持ちを考えずに簡単に捨てることができないことも事実です。
そこで今回は「死んでしまった虫をどのように処理するのか」を紹介します。
ぜひ「その時」を迎えた時にどのように処理をするのかを家庭で考える参考としてください。
昆虫標本として保存する

私が一番おすすめするのは昆虫標本にすることです。
子どもは愛着のあった虫を標本にして残すことで、「この虫はあの公園で初めて捕まえた虫だな」や「飼っていた時に餌を与えたけど全然食べなかったな」など飼育していた当時の思い出を振り返ることができます。
飼っていた虫は子どもにとってペットのような存在であり、少なからず愛着があります。そのため、まず形として残すことを検討してみてください。
昆虫標本作りには、「ものづくりの楽しさ」や「達成感」を子どもに感じさせる効果があります。また、「コレクション欲」を満たすことで、自分だけの宝物を持つ喜びも得られるでしょう。

私も昔から昆虫標本作りをしており、部屋には標本箱が約100箱あります。
お酒を飲みながら標本を見返す時間は私にとって至福の時です。
死んでしまった虫を標本にすることで、数十年前のことを思い出すことができます。
状態にもよりますが、虫が死んでしまった際にはすぐ捨てず、一度標本作りを試してみてください。
燃えるゴミとして処分する
標本作りが難しい場合は、燃えるゴミとして処分をする方法があります。
死んでから時間が経ってしまうと死骸が腐敗したり、他の虫が寄ってきてしまいます。
そうなると衛生面の観点から昆虫標本にすることはできません。
子どもは、大切に育ててきた虫が「ゴミ」として扱われることに対して抵抗があるかもしれません。
しかし、猫やたぬきなどの動物も道路等で死んでいた場合、ゴミの収集運搬業者によって処分されます。
今の日本社会では、虫はどうしても「燃えるゴミ」として扱われることを社会勉強として子どもに伝える機会としてください。
私としては昆虫標本にしていただきたいところではありますが、家族が不快な思いをしないように対処することが大切です。

処分する際は、死骸をティッシュや新聞紙で包み、「燃えるゴミ」に出しましょう。
家の庭に埋める

子どもが小さいうちは、命の尊さを学ばせるために庭に埋めることも方法の一つです。
ゴミに捨てるのではなく、子ども自身が直接埋めることで、命について考える機会を与えることができます。
また、家の庭に埋めることで、子どもは大好きだった虫をすぐに思い出すことが可能です。
我が家にも飼っていた虫を供養する「蟲塚(むしづか)」や埋葬する「むしのおはか」があります。
孫は育てていたカマキリが死んでしまった際、ここに埋葬しました。
半年前のことではありますが、おはかの近くを通ると「ここにオオカマキリを埋めたよね。悲しかったね。」と当時の気持ちを伝えてくれます。
庭に埋める際には、以下の点に注意をしましょう。
- 埋葬する場合は、自宅の庭など深さ10センチ以上の穴を掘り、埋める
- 外国産の虫については、土に埋めることで生態系を崩す恐れがあります。必ず標本にするか、可燃ごみで処分しましょう。
ペット霊園へ供養にいく

【引用】深大寺動物霊園様ホームページより
虫の供養を行っている霊園へ死んだ虫を持っていくのも一つの方法です。
東京都調布市にある「深大寺動物霊園」では、高校生以下の子どもを対象に「昆虫葬」を行っています。
予約制ではありますが、社会貢献として無料で実施をしています。
「標本を作ることができず、庭にも埋めることができないけれども子どもの前で捨てるのは抵抗がある」という場合、動物霊園に持ち込むことを検討してみてください。
子どもへ命の尊さを感じてもらうことができるでしょう。
まとめ
紹介した処理方法のうち、一番現実的なものは「「燃えるゴミ」として処分をする」になるでしょう。
しかし、大切なものの死に直面した子どもの気持ちを考えると私としては、昆虫標本にして思い出として残してあげられればと考えます。
捨てるのは、その標本が傷んできてからでも良いのではないでしょうか。
今後はこの「むしむしタイム」の中で標本作りの方法や保存方法も紹介していく予定ですので、ぜひそれをご覧いただき、虫が死んでしまった際の子どもの選択肢を増やしていただければ幸いです。